岩橋玄樹くんへ
岩橋玄樹くんへ
わたしは神宮寺勇太くんのファンです。
神宮寺勇太くんを応援して10年目になりました。
ということはげんきくんのことも10年間見ていました。
ずっと、彼と一緒でしたね。
ずっと、頑張ってきましたね。
きっと、わたしたちの好きがげんきくんには重荷になっていた時もあったと思います。
それでも、いつでもわたしたちに愛を伝えてくれたげんきくんに、まずはありがとうの気持ち。
そして、わたしたちのことで気に病むことがどうかありませんように、の気持ち。
げんきくんはおやすみの間、わたしたちのことは考えずに過ごしてもらっていた方がよかったのだろうけど、きっと優しいげんきくんは考えてしまっていたのかなと思います。
わたしたちは、げんきくんがおやすみの間、小さな愛を少しずつ、いっぱい集めてきました。
うさぎやくまのぬいぐるみ。
ピンクにアレンジされるライブ衣装。
『5+1』のハンドサイン。
誰もいない場所を照らすスポットライト。
想いのこもった歌詞。
1人を指す『君』という言葉。
げんきくんがわたしたちにくれる大きな愛とは少し違うけど、こぼれ落ちてくるげんきくんへの小さな愛たちに、わたしたちは元気をもらっていました。
人が人を忘れる時、1番に思い出せなくなるのはその人の声だそうです。
それでも、私たちはげんきくんが歌ってきた曲を聴けば、シンデレラになれるし、永遠を誓うことができます。
大丈夫。忘れたりしないよ、忘れたりできないよ。
King & Princeはこの3年間で瞬く間に大きなグループとなりました。
きっとマスコミは5人やげんきくん、周囲の人間に挙って話を聞きたがるだろうし、ファンにもその手は及ぶでしょう。
みんながげんきくんに注目し、あれやこれやと意見を言うでしょう。
5人しか知らなかった人はげんきくんにひどいことを言うかもしれません。
どうか、どうかそんな、時と共に薄れていく世間の声に負けたりしないで。
げんきくんはとても立派でした。
病気と闘いながら、よく頑張りました。
きっと、わたしたちの知らない努力が、たくさんあったのでしょう。その努力のおかげで、わたしたちは辛いことがあっても苦しいことがあっても乗り越えることができました。
本当にありがとう。
誰がなんと言おうと、げんきくんがKing & Princeにいたことに必ず意味がある。
げんきくんが、ジャニーズ事務所に所属して、アイドルとして活動していたことには、必ず意味がある。
絶対に人を幸せにして、勇気づけていた。
わたしも、救ってもらった1人なのだから。
ここで終わりなんかじゃない。
げんきくんはこれからも、なんにだってなれる。
げんきくんはこれからも、なんだってできる。
これは君の負けなんかじゃない。君の弱さなんかじゃない。
今、げんきくんが生きていることが1番大事だ。
今も闘っている証拠だ。負けるな。頑張れ。
わたしたちも負けない。
どんな悲しみも、挫折も、わたしたちを辱めたり、損ねたりしない。
わたしたちはこの悲しみも糧にして、強く、美しく、豊かな心を育てていく。
彼らがこれからもげんきくんの親友であるように、わたしたちもこれからもげんきくんを応援しているよ。
大丈夫。誰も、負けたりなんてしないよ。
5人での活動が長くなってきて、わたしですらげんきくんがいないKing & Princeの画に悲しみを感じることも少なくなっていました。
それでも、5人がげんきくんの座る場所や立つ場所を作る時、喜びと共に得も言われぬ寂しさが襲ってきていました。
存在としてげんきくんはそこにいるのだとわかっているのに、胸がグッと苦しくなったのです。
そんな気持ちになる時に限って、5人はふとげんきくんの名前を口にしてくれました。
〇〇なメンバーは誰?とかメンバーと〇〇をするなら誰とがいい?みたいな質問に、あっさりげんきくんの名前を挙げるんです。
本当に、何の迷いもなく、言うんです。そこにいるみたいに。
わたしはいつの間にか、げんきくんの名前を呼ぶことを怖がっていたのかもしれない。
呼ぶだけで悲しくなる、今いない人の名前を挙げて周りにまでその悲しさを伝染させたくない。
『岩橋玄樹』という名前は、悲しさや寂しさを想起させるものじゃないはずなのに。
『不在』という圧倒的な存在感に、わたしは負けていたのかもしれません。
5人は怖がってもいなかったのに。
げんきくん、君にお願いがあります。
どうか、自分を責めたりしないでください。世の中には果たせなかった約束なんてごまんとあります。
その中のひとつだっただけです。
あなたの心は弱くなんてありません。
げんきくんは強く、美しく、清らかです。
これからも自分を愛して、周りの人と手を取り合って、ゆっくり歩んで行ってください。
このご時世、気の滅入ることや落ち込むことがとても多かったです。
世間の暗いムードに引っ張られ、げんきくんの決意が誰かの世界に暗闇を落としてしまうこともあるかもしれません。
それでも、
わたしは君が好きだ。君が大好きだ。
1番じゃないけれど、君がわたしの中で特別な存在であることは確かだ。
そして、わたしの1番の人の、特別な存在であることも確かだ。
その事実だけで、わたしはげんきくんが『不在』だったこの2年間を肯定できるし、これからの未来も見据えることができる。
どれだけ遠くに行ったって、どれだけ姿が見えなくたって、わたしは、わたしたちは、げんきくんを好きでいることができる。
げんきくんが、わたしたちを愛してくれていて、期待に応えようとしていることを知っているから。
わたしたちはこれからの未来で、そのことを証明してみせる。
君は、ピンクの光であり、ピンクの薔薇であり、ピンクの王子様だ。
どれだけ脚元に暗い影が落ちようとも、君がいればわたしたちは光の中にいると気づける。
どれだけ長い雨が降ろうとも、君がいればわたしたちはその中に咲く花を見つけられる。
どれだけ汚されようとも、君がいればわたしたちは自分がお姫様であったことを思い出せる。
長い長い、王子様の眠り。
目を醒ます術はお姫様からのキスでしょうか。
わたしたちの声援が、君への呪いを解く魔法となりますように。
大好きだよ。
君がいても、いなくても。